インフラ整備における銅合金鋳造の使用用途・特徴をご紹介

この記事では次の内容をまとめています。
・銅合金鋳造とは
・銅合金鋳物が使われる電力設備
・銅合金鋳物が使われる建設資材
インフラ整備において銅合金鋳物がどのように使われるのか知りたい方は必見です。
銅合金鋳造とは
銅合金とは銅を主成分とした合金のことです。
銅合金鋳造では銅やその他の金属・非金属を溶解し、型に流し込んで成形します。
銅合金鋳造によって作られたものを銅合金鋳物と呼びます。
銅合金には黄銅や青銅と様々な種類があり、配合されている金属やその割合が異なることでそれぞれ特徴は異なっており、用途によって使い分けられます。
鋳造方法についても砂型鋳造、金型鋳造といくつか種類があり、注文数やニーズに合わせて選ばれます。
銅合金の主な種類7つ
この章では銅合金の主な種類を簡単にご紹介します。
黄銅(真鍮)
銅と亜鉛の合金です。
展延性、熱間鍛造性、被削性に優れており、加工しやすいのが特徴です。
身近なところでは五円硬貨に使われており、他にも金管楽器や仏具にも使われています。
青銅
銅とすずの合金です。
青銅と聞くと落ち着いた色味を想像する方もいるかもしれませんが、実は10円玉は青銅で作られています。
配合する金属の割合や、経年によって色味が変わるのです。
青銅は強度や耐食性が高いのが特徴です。
アルミニウム青銅
青銅という言葉がついていますが、先ほどご説明した「青銅」のようにすずは添加されていません。
耐海水性に優れているため、船舶部品や海洋で使用される部品によく使われます。
白銅
銅とニッケルの合金です。
ニッケルの割合が大きくなればなるほど銀に似た見た目になります。
そのため、銀の代用品としてよく使用され、カトラリーや装飾品での用途が多いです。
洋白
銅、亜鉛、ニッケルの合金です。
白銅と同じように銀白色の見た目を持っており、耐食性にも優れていることから、装飾品、洋食器、管楽器に使われています。
また、強度や機械的性質にも優れているため、電子機器の部品にも使用されます。
銅タングステン
銅とタングステンの合金です。
導電性や熱伝導性が高いという特徴を持つため、電極やスイッチなど、電力設備に使われるケースが多いです。
高銅合金
銅の比率が96%以上の銅合金で、銅の割合が多いことから導電性は高いです。
また、合金にすることで強度が高くなっているのも特徴です。
配合する金属の種類によって、チタン銅やジルコニウム銅といった呼び方をされることもあります。
精密機器用部品や自動車部品などに使われます。
銅合金鋳物の特徴7つ
この章では銅合金鋳造によって作られた製品が持つ基本的な特徴をご紹介します。
導電性が高い
金属は導電性が高いですが、銅は特に優れています。
銅よりも導電性が高い金属に銀が挙げられますが、銅は銀に比べて安価なので電線や電子機器には銅がよく用いられます。
熱伝導性が高い
熱伝導性が高いのも大きな特徴で、この性質を生かして熱交換器やエアコンに使われています。
また、熱を通しやすく、均等に熱が伝わるという理由で鍋の素材としてもよく選ばれます。
耐食性が高い
銅は錆びにくいという性質を持ち、海水に対しても耐食性を発揮します。
そのため、船舶部品によく使われます。
銅がこのような性質を持つ理由は、腐食したときにできる皮膜にあります。
この皮膜が表面を覆うことで、内部へのさらなる腐食を防ぐのです。
耐摩耗性に優れる
摩耗しにくいという特徴もあります。
そのため、歯車や軸受といった用途で使われることも。
製品の耐摩耗性が高いと摩耗による劣化のスピードが遅くなり、寿命が長くなりますし、部品の交換頻度が減るというメリットもあります。
加工しやすい
銅合金は展延性が高く、切削加工にも適しています。
黄銅に鉛を添加した快削黄銅は特に被削性が高いです。
加工のしやすさから、銅合金は昔から様々な用途によって使われてきました。
適度な強度がある
銅合金は強度が適度にあるため、日用品、機械部品、構造部品と幅広いものに使われてきました。
強度の高さは配合する金属の種類によって変わります。
光沢のある綺麗な見た目
銅は光沢があり、色もついている金属です。
銅合金もこの性質を受け継ぎます。
そのため、工芸品や建築金物のような見た目が重視されるものにも使われます。
銅合金鋳物が使われる電力設備6つ
この章では銅合金鋳物が使われる電力設備の例をご紹介します。
変圧器
電圧を上げたり下げたりする機器です。
電気抵抗が小さいという特徴を生かしてコイルなどに銅が使われています。
スイッチギア
電力の供給を安全に行うための電力設備で、開閉機器とも呼ばれます。
バスバーや接点部品に銅が使われています。
電線
導電性が高く、電気抵抗が低いことから電線にも使用されます。
電線にはアルミニウムもよく使われます。
アルミニウムよりも銅の方が導電性に優れており、銅を使った電線は線がより細く、曲げやすいという特徴を持ちます。
端子
端子には導電性はもちろん、強度も求められるため、他の金属を加えて強度を高めた銅合金が用いられます。
具体的には黄銅、青銅、ベリリウム銅などが挙げられます。
熱交換器
熱伝導性が高いという性質を生かして熱交換器に使われます。
銅とニッケルの銅合金である白銅は耐海水性が高いことから、船舶向けの熱交換器に使用されます。
避雷器
落雷による電気機器の故障を防ぐものです。
具体的には雷による一時的な異常な電圧を地面に放流します。
銅合金の導電性の高さが非常に役立っています。
銅合金鋳物が使われる建設資材5つ
この章では銅合金鋳物が使われる建設資材の例をご紹介します。
屋根材
・錆が進みにくい
・耐久性が高い
・軽い
といった性質を生かして屋根に使われます。
ただし、価格が高く、施工できる職人も少ないことから、現在では一般住宅の屋根にはほぼ使われず、神社やお寺のような歴史的建造物で使用されています。
建築金物
手すり、ドアノブ、装飾金物と建物のあらゆる部分に銅が使われます。
銅は耐食性が高いため、何十年と使う建物の機能性を高めるのに向いています。
また、光沢があり、色もついていることで高級感を演出します。
雨樋
雨樋は適切に排水し、建物を長持ちさせるために欠かせないパーツで、銅合金が重宝されます。
銅製の雨樋は年月が経つと緑青と呼ばれる錆の色になり、落ち着きのある雰囲気に変わります。
水道器具
蛇口、バルブ、水道メーターといった水道器具にはよく銅合金が使われています。
耐食性が高いのはもちろん、抗菌作用があることも選ばれる理由になっています。
水道管
銅は熱に強いため、給湯管によく使われます。
インフラ整備における銅合金鋳物の今後の展望
銅合金は熱伝導性や導電性が高い、耐食性や耐摩耗性に優れるといった性質を持つため、これからも電力設備や建設資材の分野で引き続き重宝されるでしょう。
また、銅合金は今も新しい種類が開発され続けています。
そのため、より高機能で特定のニーズに合った銅合金が増え、インフラ整備においてさらに活躍することも考えられます。
まとめ
銅合金はその性質から電力設備や建築資材など、インフラ整備の面で活躍しています。
銅合金は真鍮や青銅など様々な種類があるため、インフラ整備に使用するなら、用途に合ったものを選ぶことが大切です。
また、銅合金の開発は続いているため、将来、より便利な銅合金が登場することも考えられます。
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