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サンドブラストの特徴・メリット・デメリット・種類を徹底解説

サンドブラストの特徴・メリット・デメリット・種類を徹底解説

この記事では次の内容をまとめています。

・サンドブラストのメリット
・サンドブラストのデメリット
・サンドブラスト4つの種類

 

サンドブラスト加工を業者に依頼しようかどうか迷っている人が知っておくべきことを全てまとめました。

サンドブラストの仕組み 

研磨材を圧縮エアーで製品の表面に直接吹き付けて凸凹に加工するものです。

多くの場合、このときに使う機械はコンプレッサーと呼ばれます。

元々は研磨剤に砂が使われていたので「サンド」ブラストと呼ばれていましたが、現在は砂に限らず、セラミック、樹脂、ガラス、プラスチック、金属、クルミなどが使われます。

サンドブラストの特徴 

サンドブラストは次のような目的で使われます。

・塗装の密着性を高める
・塗装剥がし
・耐久性アップ
・ツヤ消し
・バリ取り
・装飾
・サビ落とし
・クリーニング

このように様々な目的で使用できるのが特徴で、製造の仕上げの段階で使われることが多いです。

私たちの身近なところでは工芸品の模様付けや墓石の文字入れなどに使われています。

研磨剤を直接ぶつけて加工するため、薬剤は使用しません。

サンドブラスト加工を行うメリット5つ 

この章ではサンドブラスト加工のメリットをご紹介します。

様々な用途に使える

先ほどもご紹介したように、サビ取りや装飾を施したりと様々な用途に使えて非常に便利です。

これは研磨剤の種類、形状、ぶつける速度、大きさなど、条件を変えることによっていろいろな仕上げ方が可能だからです。

また、形状が少々複雑なものや、小さなものでも投射物が当たれば加工できるので、幅広い製品を加工できます。

様々な素材を加工できる

サンドブラスト加工は薬剤を使わず、投射材を直接表面にぶつけるやり方なので、加工できる素材は幅広くあります。

例えば、次のようなものです。

・金属
・石
・ガラス
・木材
・プラスチック
・セラミック
・樹脂

加工を行う際は製品の素材や求める仕上がりによって、慎重に研磨剤の種類や加工の条件を選択する必要があります。

加工面に方向性が生じない

サンドブラスト加工では投射材が製品にぶつかることで、表面にはランダムな凸凹が形成されます。

そのため、加工面に方向性はありません。一方で、バフ研磨などは筋目が出ます。

溶剤を使った処理の場合はサンドブラストと同じように加工面に方向性は生じません。

表面をどのような仕上がりにしたいかによって、適切な加工方法を選ぶ必要があります。

外観の仕上がりを調整できる

サンドブラストは投射材、投射時間、投射方法など、条件を変えることによって外観の仕上がりを調整することができます。

例えば、素材は同じでも、表面がザラザラしたもの、ザラザラ感を抑えたもの、光沢が出ているように見えるものなど、いろいろな見た目に仕上げることができます。

こうした違いは製品に対する印象も変えるので、依頼する前にどのような仕上がりにしたいのかイメージをしっかり持っておき、適切に業者に伝えることが大切です。

イメージに近い表面の製品を持って行って見せるとより正確に伝わるでしょう。

特性を向上できる

サンドブラストはただ加工するだけでなく、製品の機能や特性を上げることもできます。

例えば、梨地加工によって凸凹を作り、ザラザラな表面に仕上げると、滑り止めの機能が付きます。

また、凸凹の面は光が乱反射することから、反射抑制の効果もあります。

さらには表面が油を捕まえやすくなることで保湿性もアップします。

サンドブラスト加工を行うデメリット3つ 

この章ではサンドブラスト加工を依頼する前に知っておくべきデメリットをご紹介します。

複雑な形状は加工しきれないことも

サンドブラストなら多少複雑な形状の製品でも加工できます。

しかし、あまりに形が複雑で、使用する投射材が届かない部分があると、全体をムラなく加工することは難しいです。

依頼する前に業者に製品を見せて、対応可能かどうかを聞きましょう。

製品が変形することがある

サンドブラストは投射材を直接製品に吹き付けます。そのため、表面は凸凹になります。

また、素材や形状によっては反ったり、伸びたり、曲がったり、歪んだりすることがあります。

例えば、薄い金属の板は片面を加工すると反ることがあります。

この場合、もう片方の面もブラスト加工することで反りをマシにすることが可能です。

絶対に変形は避けたいという場合は他の加工方法も検討した方がいいかもしれません。

製品が大きいと加工時間が長くなる

サンドブラスト加工はコンプレッサーと呼ばれる機械を使って、人の手によって製品の表面に投射物をぶつけます。

そのため、製品が大きければ大きいほど、吹き付ける面積が大きくなり、加工に時間がかかります。

もし、大きな製品の加工を依頼する場合は仕上がるまでに時間がかかることもあることを覚えておきましょう。

急ぐ場合は早めに依頼するのがおすすめです。

サンドブラスト加工の4つの種類 

この章ではサンドブラストの4つの種類とそれぞれの特性をご紹介します。

重力式

もっとも一般的なのがこの重力式です。その名の通り、重力を用いて加工する方式です。

研磨剤を圧縮エアーの力で吹き付けます。簡単に使えるのが特徴です。

加圧式

二度、圧縮空気の圧力を研磨剤に与える方式です。

一度目は加圧タンク内で研磨剤に圧力を加えるとき、二度目は研磨剤がいるパイプ内に圧縮エアーを加えるときです。

加圧式のサンドブラストの特徴は投射速度が速いこと。

また、研削効果は高いです。さらにはピーニング力がアップし、加工する素材の耐久性を高めます。

吸引式

吸上式や自吸式という名前で呼ばれることもあります。

研磨剤を吸引し、その流れの中で加工を行うやり方です。

重力式と同様に、使用が簡単と言われています。

ブロワ式

重圧式、加圧式、吸引式は加工にコンプレッサーを使用するのが基本ですが、ブロワ式ではブロワを用います。

他の方式と比べると低圧で、加速も弱いです。仕上がりはソフトで、きめ細かいのが特徴です。

必要な機器が少ないことから、コンパクトに収まります。エネルギー消費量は少なめなので、電気代を節約できるというメリットがあります。

適したサンドブラストの種類を選ぶポイント2つ 

この章ではサンドブラストの種類を選ぶときに押さえるべきポイントをまとめました。

加工に求めることをリストアップする

サンドブラストの方式は主に4つあり、それぞれ特徴も仕上がりの傾向も異なります。

そのため、適切なものを選ぶには、まずは依頼する側が何を求めるかを明確にすることが欠かせません。

例えば、

・ソフトな仕上がりにしたい出来るだけ早く仕上げて欲しい
・製品の耐久性を上げたい

など、いろいろなものがあるでしょう。

依頼する前にまずは自分が何を求めるのかに向き合ってみましょう。

実績が豊富な業者に依頼する

サンドブラストの方式選びに失敗しないためには、やはり業者とよく話し合うことが大切です。

業者は様々な製品を加工しているプロだからです。

特に、ブラスト加工の経験が豊富な会社に依頼すると安心です。

まとめ 

サンドブラスト加工とは投射材を直接表面に吹き付けるやり方です。

投射材の種類や吹き付ける速度など、条件によって仕上がりが変わることから、バリ取り、塗装剥がし、サビ取りと幅広い用途で用いることができます。

ただし、サンドブラストにはデメリットもあるので、そちらを踏まえた上で加工を依頼するかどうか決めるのがおすすめです。

 

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