水道の子メーターの使用期限に要注意!管理者必見の設置・管理のルールを解説

この記事では次の内容をまとめています。
・水道の子メーターの設置ルール
・水道の子メーターの管理ルール
・子メーターの有効期間の確認方法
水道の子メーターを導入している建物のオーナーが絶対に知っておくべきことを全てまとめました。
水道の子メーターとは
マンションやアパートといった集合住宅で管理者が建物全体の水道料金をまとめて供給事業者に支払い、入居者に個別で料金を徴収する場合に、使用量を計るために用いられるのが子メーターです。
似たものに「親メーター」があります。
こちらは水道の供給事業者が居住者に対して直接水道料金を徴収する場合に用いられます。
子メーターは集合住宅なら絶対に導入しなければいけないものではありません。
居住者に水道事業者と直接契約してもらうか、水道料金は管理者が徴収する形にするかは自由です。
子メーターを導入する場合、建物のオーナーが管理責任を負うため、利用のルールを知っておく必要があります。
建物の管理者が知っておくべき水道の子メーターの設置ルール2つ
この章では建物の管理者が知っておくべき水道の子メーターの設置に関するルールをご紹介します。
購入・設置は建物のオーナーが行う
水道の子メーターは建物のオーナーが購入し、設置します。
一方で、親メーターは水道の供給事業者が設置し、管理も行います。
子メーターの導入時には
・子メーターの購入
・設置場所の決定
・取り付け
など、しなければいけないことはたくさんあります。
大変そうに思えるかもしれませんが、子メーターには
・入居者が使った分を請求できる
・親メーターの設置に必要な基準を満たす必要がない
・定期的に建物の様子を確認する機会ができる
このようなメリットもあります。
法律で定められた基準を満たす子メーターを設置する
水道の子メーターは法律で定められた基準を満たした物を使用しなければいけません。
子メーターを買う際は検定済みの物かどうか必ず確認しましょう。
建物の管理者が知っておくべき水道の子メーターの管理ルール4つ
この章では建物のオーナーが知っておくべき子メーターの管理に関するルールをご紹介します。
水道の子メーターには有効期間がある
水道の子メーターの有効期間は8年です。
有効期間が過ぎた子メーターは入居者に水道料金を請求するために使うことはできません。
万が一、有効期間外の子メーターを料金の徴収のために使用した場合、入居者との間で金額について揉める原因になります。
有効期間が過ぎた子メーターを使うと罰則の対象となる
計量法により定められた子メーターの有効期間を超えて使い続けると罰則の対象となります。
子メーターの交換にはお金も手間もかかりますが、法律違反にならないためにもルールはきちんと守りましょう。
子メーターの交換は建物のオーナーが行う
水道の子メーターの交換は建物の管理者が行います。
交換にかかる費用はオーナーが負担します。
そのため、オーナーは子メーターを設置したらそれで終わりというわけではなく、計画的に管理していく必要があります。
ちなみに、親メーターの場合は設置だけでなく交換も水道の供給事業者が行います。
検針は建物のオーナーが行う
水道の子メーターの検針は建物のオーナーが行います。
検針を行った後は、水道の使用量に基づいて入居者に水道料金を請求します。
つまり、検針だけでなく、水道料金の徴収もオーナーが行うということです。
水道の子メーターの有効期間を確認する方法
水道の子メーターの有効期間は検定ラベルに表示されているか、メーターに刻印されています。
このとき、年が西暦と和暦のどちらで表記されているかに注意しましょう。
2019年1月以降に検定を受けたメーターは西暦表記となっています。
水道の子メーターが基準を満たしているか確認する方法
子メーターが検定済みの物かどうか判断するには検定印または基準適合証印があるかを確認しましょう。
有効期間と同じように、検定ラベル上に書かれているか、刻印があります。
水道の子メーターに関するよくあるトラブル3つ
この章では水道の子メーターを導入する場合に考えられるトラブルをご紹介します。
使用期限を過ぎた子メーターが正常に作動しない
有効期間が過ぎた子メーターを使い続けると法律違反となるだけでなく、正しく使用量を計測できなくなるリスクがあります。
子メーターが正常に作動しないと、誤った数値をもとに入居者に水道料金を請求してしまい、後にトラブルに発展する可能性があります。
ちなみに、検定品ではない子メーターを使用する場合も同様です。
お金に関するトラブルを防ぐためにも、子メーターは検定済みのものを購入し、有効期間内に交換しましょう。
自治体の立ち入り検査が行われる
有効期間内の子メーターを使用しているかを確認するために、自治体が立ち入り調査を行う場合があります。
突然の検査が入っても焦らなくて済むように管理は徹底しておきましょう。
漏水が発生する
子メーターに何らかの異常が生じ、漏水が発生するリスクがあります。
もし、子メーターを検針した際に数値に違和感を感じたら、漏水していないか確認するのがおすすめです。
水道の子メーターに関するトラブルの予防策3つ
この章では水道の子メーターに関するトラブルを防ぐためにできることをまとめました。
親メーターと子メーターをニーズに応じて選定する
これまでご紹介してきたように、親メーターと子メーターは特徴や役割が異なります。
どちらの方が良いということはなく、管理者のニーズに合うものを選ぶことが大事です。
それぞれのメーターのおすすめのケースをまとめましたので、選定の参考にしてくださいね。
親メーターがおすすめのケース
・子メーターの設置や管理の手間を省きたい
・水道料金の検針や徴収の手間を省きたい
・親メーターの設置に必要な建物基準を満たしている
子メーターがおすすめのケース
・定期的に建物を見に行く機会がほしい
・水道メーターの導入費用を抑えたい
・決まった値段ではなく、利用者が使用した分の水道料金を徴収したい
設置時に子メーターの有効期間を確認する
有効期間を過ぎた子メーターを使用するのを防ぐには設置の際に有効期間を確認し、先に交換のスケジュールを決めておきましょう。
子メーターを交換するには新しい子メーターを購入したり、設置したりと、一連の作業が完了するのに時間がかかるため、余裕を持って交換するのがおすすめです。
子メーターを定期的に点検する
水道の子メーターは使用期限を過ぎなければ絶対に故障しないというわけではありません。
そこで、水が漏れていないか、数値がおかしくないかといったことを定期的に確認しましょう。
検針の際に一緒に確認すると良いでしょう。
電気・ガスの子メーターの有効期間
水道だけでなく、電気やガスにも子メーターがあります。
各子メーターの有効期間は以下の通りです。
電気メーター(一般用) 10年又は7年
ガスメーター(都市・プロパン) 10年又は7年
まとめ
水道の子メーターは法律で有効期間が8年と定められています。
これを超えて使用すると罰則の対象となります。
そのため、子メーターを導入している建物の管理者は有効期間が過ぎる前に交換する必要があります。
「そんなルールがあるのを知らなかった!」という方は、まずは現在使用している子メーターが期間内のものかどうか確認しましょう。
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